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粗食・少食健康法
粗食・少食健康法
日本は今、1億総半病人国家と言われます。
国民全体の医療費も40兆円を超えています。毎年約100万人の人が亡くなっていますが、三大生活習慣病で亡くなる率は60%にも及びます。
特に美食、食べ過ぎによるカロリーオーバーと運動不足からくる肥満がその引き金になっていると言われています。
また、ストレスからくる、脳の疲労によって食欲中枢が乱れ、過食になるとも言われています。
平和な国、日本はグルメブームでもあります。
テレビのチャンネルをひねればどこかの局で料理番組をやっています。
美食は概して食物繊維が少なく、中性脂肪やコレステロールが多く、高カロリーな物が多いのです。口の中に入れれば十分に噛まなくてもトロリと溶けやすいものが多く、ついつい食べ過ぎてしまいます。これが肥満につながり様々な病気につながりやすいのです。
今、その反省として粗食健康法が注目されています。
粗食とは、その名の如く安価で味付けもシンプルです。概して食物繊維も多く中性脂肪やコレステロールを除去してくれる働きがあるものです。粗食は食物繊維が多いのでよく噛んで食べなければなりません。
よく噛むことによって唾液ホルモンが十分分泌され消化吸収が良くなり天然の甘さとうまみが出てきます。調味料でごまかした味ではないので、本当はこれが究極のグルメかもしれません。
現在の日本人は、食べ過ぎ傾向にあります。日本の子供の5割は肥満と言われています。日本人成人の一日の消費カロリーは女性で1800Kカロリー、男性で2250Kカロリーと言われています。それ以上とればカロリーオーバーとなり余分な脂肪として蓄積されます。これが生活習慣病の引き金となるのです。
面白い実験があります。十分に餌を与えられたマウスとその半分しか与えなかったマウス。半分の餌のマウスの方が二倍長生きをしました。更に一日おきに餌を与えたマウスは3~4倍長生きしたのです。
著名人の中でも中曽根元総理は、朝食はバナナ一本だけとか、又、かっての経団連会長土光氏は、毎日麦飯と味噌汁とメザシと野菜の煮付けの粗食で、経済界で大活躍し長命を全うしました。
昔より『腹八分目』と言われていますが食べすぎよりもバランスの取れた少食の方が健康に良いのです。「美食と過食」よりも「粗食と少食」。これが現代人を生活習慣病病から救う鍵かもしれません。
少食健康法―コストゼロで今日からできる驚異の健康革命!
・お腹がいっぱいになると、食物中の栄養素が胃腸から血液に吸収されて、血液中の栄養状態も良くな
ります。すると、白血球も満腹になり、外からバイ菌やアレルゲンが侵入してきても、体内でガン細
胞が発生しても、食べようとしません。つまり「免疫力」は落ちるというわけです。
逆に、我々が空腹の時は、血液中の栄養状態も低下し、白血球も十分に栄養を摂れず空腹になるの
で、バイ菌やアレルゲン、ガン細胞も貪食処理する能力が高まります。つまり、免疫力は増強するの
です。
・我々人間も、動物も、病気をすると、食欲がなくなるのは、白血球の力を強めて、病気を治そうとす
る反応に他なりません。よって、日頃、腹八分に食べて、少し空腹を感じるくらいの水準で過ごすと
病気にならないし、逆に、腹一杯食べて、腹十二分の状態になるとあらゆる病気にかかりやすくなる
わけです。
・ほとんどの野生動物が、1日中食事を探して歩き回り、ほんの少しの獲物にしかありつけないというの
が、実情です。彼らは歩きまわることで、筋肉を動かすので、体温が高く、しかもほとんど常に空腹
状態にあることで、病気をしないのです。動物の世界で病気をするのは人間とペットだけですが、両
者ともほとんど運動をしないのに、空腹であるなしにかかわらず1日3回の食事をするのです。
・そもそも、人類300万年の歴史のうち、ほとんどの期間を「空腹」で過ごしてきたのだから、人間の
体は「空腹」に慣れているのです。逆に、「満腹」には慣れていないからこそ、メタボリック・シン
ドロームや免疫力低下からくるアレルギー、自己免疫疾患、ガン…などの万病、奇病に悩まされてい
るといえるのです。
・1000以上の発明をしたトーマス・エジソンは、蓄音器を発明したとき、9昼夜222時間、不眠不休
で何も食べずに、水だけで実験を繰り返したといいます。
「人は寝なければ考える時間が生まれるのです。人は食べるから寝るのです」。
エジソン自身も日頃、少食で、黒パン、野菜、果物と少々の魚を食べる程度だったといいます。
・空腹になったら、次のように考えましょう。
1 この空腹が、免疫力をあげて、病気を防ぐ
2 この空腹が、免疫力をあげて、病気を治す
3 この空腹が、老いを防ぎ、若さを保つ
4 この空腹が、ボケを防ぐ
5 この空腹が、運を開き、幸運を呼び込んでくれる
・石原結實先生の提唱する「基本食」
朝:①食べない または
②お茶に梅干し または
③黒砂糖入り生姜紅茶1~2杯 または
④人参・リンゴジュース 1~2杯 または
⑤生姜紅茶1~2杯に人参・リンゴジュース1~2杯
昼:①そば(トロロ、ワカメ、ザル)にネギと七味唐辛子をしっかりふりかける または
②具だくさんのうどんにネギと七味唐辛子をたっぷりふりかける または
③ピザやパスタにタバスコをふりかける または
④ごはんや弁当ならよくかみ、腹八分目以下に
夕:アルコールを含め、何を食べても可
死因の1位は癌。色んな研究がされて多くのことが分かってきていて、たくさんのお医者さんが治療にあたっているのに現実には、癌は減るどころか凄く増えています。
また、過去にはなかった糖尿病や動脈硬化症なんかも今では順位をあげています。
なぜでしょうか?
一つの考え方として、日本人の食生活の悪化から体温が下がり、更には過食のせいで血が汚れているために免疫力が低下しているというわけです。
「免疫」とは、病気を免れるために体に備わった能力、つまり、血液中の「白血球」の力のことといえます。この免疫力は、空腹時に増強し、食べ過ぎると低下します。免疫力が空腹時に増すっていうのは最初に書いた理由ですが、ちょっと理解しにくいかもしれません。
最近は、昔に比べ、みんな食べ過ぎで、空腹になっていないから免疫力は下がっているというのです。
人類は、長きにわたって飢餓状態で過ごしてきました。
そのため、空腹には対応できるが、満腹の時には、糖や脂肪などの過剰栄養素をうまく処理できず、糖尿病、動脈硬化などの病気を引き起こしてしまうというわけです。
なるほど、目からうろこの考え方ですね。
さらに、おもしろいのは、何を食べたら体に良いと言った類の健康法が多く、あまり体から出す話をしない中で、体に「入れる」のと同じくらい「出す」ということが大事だと考えることです。
小食にすることにより排泄が良くなり、だるさも取れるというのです。
人体の生理作用における鉄則として、「吸収は排泄を阻害する」というのがあるといいます。
飲食が多すぎると、その消化・吸収のために血液が胃腸に集まりすぎ、排泄臓器への血行が悪くなって、大便、小便、汗などの排泄が低下するというわけです。
こうした排泄力の低下は、体内に余分な老廃物や水分などを溜め、血液を汚し万病のもとになります。
ですから、少食に心がけることによって胃腸を休め、吸収に費やす力を少なくしてあげると、排泄が良くなり、血液がキレイになり、病気を治す力がアップするというのです。
また、不眠不休で勉強や仕事をしている時は、結構頑張れるものですが、一段落ついて食事をすると、ドーッと疲れが出てくることが多いものです。
食べていない時は、脳や手足の筋肉など種々の器官に血液が潤沢に回っているので、元気なのですが、食べた途端、消化のために血液が胃腸に集中するので、脳、手足、その他の器官への血行が悪くなり、疲れが出てくるのです。
ですから、1~2食抜くと、胃腸以外の他の器官や臓器へ血液が十分に回り、活力が出てくるのです。
さらに、脳細胞への血流も増して、頭の回転が良くなり、ボケの予防にもなるのです。